ホーム » ブラジル文化 » 柔術着特集!選び方、素材、サイズなど疑問を一挙解決
Martial arts uniform with black belt on grey stone table indoors

柔術着って何?柔道着に似ているけど何が違うの?

柔術着は様々なデザインや特徴をもった道衣(KIMONO=Gi)が市場に出回っていて、初めて購入する方は、その種類の多さに、何を基準に選べばいいか、悩んでしまいますよね。

初めはデザインや、何となく感性で選んで見るのもいいと思いますが、値段も5千円くらいから、数万のものまであって、違いが気になる所です。

空手とか合気道とか他の格闘技と比べて、柔術は常に、掴まれたり、引っ張られたりする為、それに耐えなければならない道衣も結構丈夫に作られています。

柔道着はどうでしょうか。柔道も掴んで投げたりするので、結構丈夫な作りですよね。見た目も柔術着とよく似ています。しかし、同じではないようです。

柔術着は柔道着よりも体にフィットするようになっています。逆にいうと、柔道着は柔術着よりも少し緩めで、袖が柔術着よりも長くなっており、これが、対戦相手に掴まれやすくしてしまいます。柔術では、できる限り、相手に掴む機会を与えたくないので、全体的に細身に作られているそうです。

柔道では柔術着は着る事ができませんが、柔術では、柔道着を着ることが可能です。道衣は試合規定により細かく決まっていますが、ルール内であれば柔道着を着ても問題ありません。IBJJF(日本ブラジリアン柔術連盟)の定めている道衣ルールはこちらで確認できます。→IBJJF道衣規定

もしも柔道着を既にもっていて、新たに柔術を始めるという方は、柔道着を使ってみるのもいいかもしれません。練習していく中で、自分の好みが出てきてから新しく柔術着を購入するのもいいと思います。

柔術着を選ぶ上で知っておきたい「織り方」

柔術着で選ぶ上で知っておきたい知識として「織り方」があります。

道衣の織り方によって使用する素材の量と縫い方が決まります。素材の量が多い方がもちろん重いですし、厚さも増して頑丈な作りになるのは想像できますよね。

道衣を選ぶ際に重要なポイントとなる「重さ」「厚さ」「耐久性」は、「織り方」によって変わってくるということで、購入する前にさらっと頭に入れておきましょう。

ブラジリアン柔術着を探している方は、シングル(一重織り)、ダブル(二重織り)、ゴールド(金織り)、パール織り、リップトップ、など既に耳にした事があるではないでしょうか。

シングル

一般的な生地であり、シンプルで価格もそれなりに抑えられます。軽量で動きやすく、持ち運びもしやすく便利です。薄手の生地になるので、暑い季節のトレーニングにも向いています。ただ、薄い生地で、織目も荒いので、長持ちをしないでしょう。また、薄手の生地は相手に掴まれやすくなるので、大会用や体格がしっかりしている方には不向きかもしれません。

ダブル

シングルが二重になっており、分厚くゴツゴツしていて、重い。その代わり、耐久性に優れ、対戦相手に掴まれにくいのがメリットでしょう。大会で着る場合は、道着の重量分、自分の体重に加算されてしまうので注意しましょう。ただ、試合規定で使えない場合も多く、流通も少ない織り方なので、あまり見かけないかもしれません。

ゴールド

厚みもあり、ダブルの丈夫さを残しつつ、軽量化されたものです。パールやリップトップなどの他の「織り方」が登場する前までは、競技用としてゴールドやハイブリッドが圧倒的な人気でした。

ハイブリッド

これは、シングルの軽さとゴールドの耐久性を併せもった織り方で、厚さでいうと、シングルとゴールドの中間くらいでしょうか。

パール織り

よく目にするのがこの織り方です。織り方の見た目が、小さなパールが並んでいるように見えるのでこの名前になりました。パール織りは軽く通気性が良い仕上げになっています。その上、耐久性にも優れています。

リップトップ

その名前の通り、リップ(裂ける)のをストップ(止める)、防止するという意味で、薄手で超軽量ながらも耐久性に優れています。「ウルトラライト」というネーミングの道着を見た事あるかもしれませんが、おそらく市場で出回っている柔術着の中では一番軽いでしょう。薄手で通気性をよくした物もある為、夏場の稽古や、大会での重量制限のリミットに近づいている方には、おすすめできる道衣です。

ドリルコットン

ドリルコットンパンツなんて書いてあるのを見かけたりしませんか?伝統的な柔術着のパンツで、リップトップが出るまでは、これが最も人気のパンツでした。「綾織り」で別名「葛城(カツラギ)」や広い意味では「ツイル」とも呼ばれます。ドリルコットンは耐久性に強く、厚みがあり柔らかいのが特徴です。比較的長持ちしますが、一度、破れたり、ほつれたりすると、穴が広がってしまう傾向があります。

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よく見るGSMとはなんだ!?GSMを参考にしよう

柔術ブームと共に、道衣を製造するメーカーも様々な差別化を図り、独自の「織り方」や機能をつけている所も多くなりました。機能性が向上された事は大変嬉しい事ですが、選択枠が多くなり、選ぶのが難しくなってしまったかもしれませんね。

所で、道衣をネットで選んでいると、「gsm」なんて表記を見たりしない?

あ、そーいえば、見たことあるけど、よくわからないから普通にスルーしてたよ。

なんだろーって疑問に思いますよね。

これ、「gsm = グラム パー スクエアメーター」と読むんですが、つまり、1平方メーター(1m×1m )あたりの生地のグラム数を表しています。この数字が多いと、密度が高く素材を多く使っている事がわかります。なので、多い程、重く、厚みがあるということになります。

100%コットン生地を使った柔術着の一般的な数字の範囲は 350gsm ~ 900gsm くらいですかね。シングル、パール、リップトップは、数字が低めで、ゴールドやハイブリッドが中間、ダブルのような生地は高くなります。

意味がわかると「gsm」の数字も参考になるね!

パンツ選びの厚さ目安表示オンス(oz)

Male hand customer choosing black men jeans or denim pants (trousers) hanging on rack in clothes shop. Fashion product collection in clothing store for selling. Textile industry and business concept

柔術着のパンツの表記に見かける「オンス」という単位。これも「gsm」と考えは一緒で、1平方ヤード(91.44cm × 91.44 cm)あたりの生地の密度を表しています。透けるような薄い生地は4oz前後で、厚みのある生地は6~14ozです。

gsm」と同じように、数字が多い程、重く、厚みがあり丈夫という事がわかります。

ちなみに一般のデニムのパンツは10oz~14ozくらいなので、8ozとかだと、透けはしないけど、ちょい薄めのパンツって感じだと思います。

柔術着を選ぶポイント5

織り方」と「gsm」がわかったら、実際に購入する際に参考になりそうなポイントを5つ頭に入れておこう!

着心地を左右する素材

綿100%や、通気性があるメッシュ素材、通常より柔らかい綿を使用していたり、素材に拘って着心地を意識している柔術着があります。逆にザラザラ、ゴワゴワしているなどがあるので好みの感触を探しましょう。ネットで購入なら口コミなども参考にしましょう。実際に、お店に行けるなら、試着してみるのがベストです。

「厚さ」「重さ」「耐久性」を意識

重くて厚い方が、対戦相手にとっては、掴みづらくて、グリップを効かせにくい。しかし、動きにくいのがデメリットですね。シングルや、パール、ウルトラライトなどの薄い道衣は軽くて動きやすく、持ち運びもしやすいでしょう。ただ、対戦相手にとっては掴みやすく、グリップに力もいれやすい為、相手に抑え込まれやすいかも。厚さも欲しい方は、ゴールドや、ハイブリッドのように重さが軽減されているのを選ぶと良いでしょう。

さて、想像してください。【薄手のTシャツ】と【厚手の革ジャン】どっちが掴みやすいでしょう〜?

【薄手のTシャツ】かな!薄いし、掴んで強く握りやすいから、相手をしっかり抑えれそう。【厚手の革ジャン】は相手が強く抵抗したら、逃げられそう。

また、週に何度もトレーニングするような人は、耐久性も視野に入れておきたいですね。軽めの道衣の中なら、シングルよりもパール織りやリップトップの方がおすすめできそうです。

「品質」「特徴・機能」を確認

服の品質といえば「縫製」。せっかく購入しても、糸がほつれていたり、縫い目が雑だったりしたらがっかりするかも。丁寧な方が、破れたり、ほつれたりしにくく、長持ちするでしょう。もし、お店に行く事があれば、縫製をよくチェックして下さい。通販で購入なら、口コミを見るといいかも。

この品質の部分では日本製を購入すると安心かもしれませんね。日本製で有名なメーカーは「ISAMI」とか。 海外製では、「ATAMA」「KORAL」「HAYABUSA」など品質は良いと思います。海外製の方がデザインが派手だったりして、かっこいいと思うのも多いかもしれないですね。

現在の道衣は様々な機能や特徴を持ったものがあります。例えば、道衣の中にラッシュガードを着ている方がよくいますね。これは、ラッシュガードが汗を素早く吸収して、さらに速乾性があり、保温の効果も期待できるからです。このラッシュガードを道衣の裏地にすでに縫い付けてあるものとか。また、わき下にストレッチがきいたもの、裏地のデザインにまで拘ったものなど、様々な機能性や特徴を持った道衣が存在します。価格も高くなるかもですが、拘って選ぶのもいいでしょう。

使用場面や季節など考慮しよう

夏のトレーニング用に薄手の軽い道着、試合や冬用に厚めで軽量化された道着など、使用場面や、季節などを考慮して選ぶのも有りでしょう。年中使えそうなシングルやパール織りに、寒い日には中にラッシュガードを着るなど工夫できそうですね。

色は大丈夫?

最後にカラーですが、ブラジリアン柔術着はいろんなカラーがありますよね。白の他にも、緑、黄色、紫など・・。本当にたくさんあります。

実は、何のカラーでも良い。というわけでもなく、競技用において、日本ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)また、国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)では、柔術着の色は「白、青、黒のみ」が許可されています。また、競技に出ないとしても、通う道場に確認をとった方がいいでしょう。

ビギナーさんにおすすめなのはこんな奴

正直、個人の好みです(笑)。

おすすめするとすれば、初心者さんには、あまり高額な柔術着よりも、練習で使えるシンプルな柔術衣がおすすめ。織り方は動きやすく軽めの「シングル」「パール」「ウルトラライト系」が良いかと思います。ガッチリ体型で重量もそこそこある方は、「ゴールド」「ハイブリッド」とかがいいでしょう。たくさん稽古する場合は、耐久性のある方がいいですね。デザインやメーカーによって価格帯は大きく変わります。万越えするのも多いですが、5、6千円の物もあるので、チェックしてくださいね。初めは価格を抑えて、道場に通いながら、自分の好み(厚さ、軽さ、色など)がわかってきたら、好みに合わせて柔術着を変えるのも良いのかも。

おすすめ柔術着

柔術着 白いベルト付き 【ISAMI】軽量 柔術衣 JJ-15 【Hayabusa】柔術着
織り方 パール シングル ゴールド
素材 綿 綿 綿
品質
おすすめ度 軽量で動きやすく、ズボンは8ozのリップトップ。帯付きだけど、帯は期待しない方が良いかも。価格も優しく、このクオリティはおすすめ!

 安心のイサミ製の軽量柔術衣。とにかくシンプル。柔くて着やすく、入門生におすすめ。ズボンはドリルコットン。長持ちはしないかもしれないので、星4つ。

世界でも人気の格闘技ブランド、HAYABUSA。デザインやクオリティの高さが素晴らしい。550gsmでゴールドでは一般的な重さ。パンツは12ozのツイルコットンでしっかり厚みがありそうです。練習から競技用におすすめです。入門生には価格が張るので星4つ。

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サイズについて考えよう

あとは、サイズについて、悩まれますよね。

ブラジリアン柔術着を購入する時、A0 ~ A6のサイズ表記を見ますよね。このアルファベットのAは「Adult(大人)」サイズの事、数字が大きくなるほど、大きいサイズになります。子供用はアルファベット「M」または、「000」「00」などの表記になっています。サイズは、メーカーによって若干違うので、メーカー事にサイズ表を必ずチェックした方が無難です。

襟にゴム VS 襟にコットン

柔術着の襟の内部にゴムが内蔵されているのを見た事ありませんか?

通常は、中綿ですが、最近ではゴムが入っていることも多くなってきています。ゴムを入れることによって、中綿よりも掴みにくくし、着物の重さを軽くする事ができます。さらに、ゴムは汗を吸収しないうえに、速乾性が高い。そんなメリットから、ゴムが使われるようです。

柔術着は洗濯すると縮む!?

最近の柔術着は防縮加工済みの綿(コットン)で作られていて、素材が極端に縮む心配が無くなりました。しかし、これも好みで、自分の体にジャストフィットさせたい人もいるでしょう。その場合は、あえて、防縮加工されていない綿(コットン)を選択するといいでしょう。ネット販売だと、収縮性の記述とかあるので、確認してください。

縮ませたい場合は、収縮性のある道衣を購入し、一つの過程ごとに縮み具合を確認しながら洗うといいでしょう。

具体的にいうと、水で洗って、縮み具合を確認。もっと縮ませたい場合はお湯にして、乾燥機で乾かし、ちょこちょこ確認。好みの縮み具合になったら、自然乾燥。尚、1〜2サイズを落としたいくらい縮める場合は熱湯で20分位つけてから乾燥機にかけるといいそう。乾いてからも、まだ縮めたい!! そんな人は、さらに乾燥機にかけるともっと縮むらしいです。

縮ませすぎには注意しましょう〜。

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