ブラジルの伝統的な料理フェイジョアーダの記事で、付け合わせとしてコウビ(couve)の炒め物を紹介しました。そんなブラジル野菜であるコウビについて書きます。コウビ炒めの作り方も合わせて紹介します。
目次
ブラジル料理でよく使われる野菜コウビとは何?
日本では青汁の原料としてよく知られている、ケールの一種です。ケールも様々な種類があります。コウビはケールのコラード系という分類で、大きさは、平均して高さ30cm~45cm程で幅も広くて、大きい葉っぱです。葉は丸みをおびていて、縮れていない平らなのが特徴です。真ん中には立派な目立つ筋が通っていて、これは取り除いて食べます。色は鮮やかな緑色。ブラジルではよく食べられる食材の一つで、ブラジルの市場で販売されています。
コウビって日本のスーパーで見た事ないけど、日本だとどこで手に入るの?
ブラジル系スーパーで購入できるよ。出稼ぎブラジル人が集まる地域にあるよ。
コウビはヨーロッパから伝わった
ケールは、4500年も前に地中海沿岸で生まれたとされています。暑さと寒さに強く、栄養も豊富なケールはヨーロッパ、アメリカ、南米、アジアと世界中に広がり、人々の健康を助ける大変重要な野菜として食べれてきました。ブラジルは、長い間、ポルトガルの植民地でしたが、ポルトガルでは、コウビと同じコラード系であるポルトガルケールが栽培されており、ポルトガル人を通して、ブラジルに渡ったとされています。
コウビの栄養は?
青汁に使われるケールの仲間だけあって、栄養は豊富です。USDA agricultural Research Service で、コラードの1カップ(36g)あたりの栄養素を調べると、カロリーはおよそ12キロカロリーで、一般的な縮れているケールと比べて炭水化物、タンパク質、食物繊維が若干ではあるが多く含まれている。
ビタミンA、K、Cが豊富に含まれ、その他、葉酸、カルシウム、マグネシウムもとる事ができる。
特にビタミンKに関しては、1カップとるだけで人の1日の摂取目安量を超えてしまう程、十分な量を摂取できる。ビタミンKは、怪我をした時に流れ出る血液を止めてくれる止血の働きに必要な成分で、ビタミンDと共に、骨の形成に関わり骨を丈夫にする働きがある栄養素です。ビタミンKは取りすぎても健康に問題ないとされている為、取りすぎても心配はないでしょう。
コラードの持つ栄養素について100gあたりで計算すると、ビタミンCはほうれん草より26%程多く含まれ、ビタミンKはブロッコリーのおよそ4倍、カルシウムは牛乳のおよそ2倍多く含有している。
コウビの食べ方は?
コウビは生でサラダとしても食べる事ができますし、炒めたり、茹でるなどして調理できます。ブラジルでは、細切りにしてニンニクと炒めてブラジル伝統料理であるフェイジョアーダ と共に提供されるのが有名です。肉厚で歯応えがあり、ほのかな苦味を感じますが、とても食べやすい野菜です。
コウビの保存方法は?
コウビをペーパータオルで包んで、ビニール袋に入れて保存すると一週間位の保存が可能です。葉が大きいので、カット済みでの保存も可能です。その場合は洗ってしっかり水気を取り、同じようにペーパータオルで包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保管しましょう。カット済みの場合の保存期間は3日程度になります。
調理時間10分!フェイジョアーダの付け合わせコウビの炒め物
材料(3~4人分)
- コウビ 1束
- ニンニク 3掛け
- オリーブオイル 適量
- 塩 適量
作り方
- ニンニクは微塵切りにします。
- コウビの中央にある白い筋は硬いので包丁で取り除きます。
- コウビを横からくるくると巻いて、棒状にしたら細切りにします。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、ニンニクを入れます。
- ニンニクの香りがたったら、細切りにしたコウビを入れて炒めます。
- 全体にしんなりしてきたら、塩で味付けして完成!
まとめ
カット時間入れて調理時間10分くらいです。かなり簡単!シャキシャキとした歯応えで、ほのかな苦味が美味しくて癖になります。それでいて栄養豊富なスーパーフードですから食べないなんてもったいない。なぜ、この野菜が日本にあまり浸透しないのか不思議です。日本の八百屋やスーパーで売られていたら、週1か2で買いたいくらいです。ブラジルでは、ソーセージやベーコンを入れる事もあるみたいですよ。ヴィナグレッチや、ファリーニャ、フェイジョアーダ と一緒に食べてみてくださいね。とっても美味しいので!!!